抄録
Offer Organization: 日本学術振興会, System Name: 科学研究費助成事業 基盤研究(C), Category: 基盤研究(C), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 3100000, indirect: 930000)
【背景】状態空間モデルによる時系列モデリングでは,フィルタリングアルゴリズムと平滑化アルゴリズムの開発が重要である.離散時間時不変状態空間モデルの設定として,観測過程の条件付き確率をカーネル平均埋め込み手法でノンパラメトリックに推定し,状態遷移過程の条件付き確率をパラメトリックモデルに推定する状況を考える.このとき,model-based kernel Bayes’ filter (Mb-KBF)が提案されている.
【問題点とそれに対する提案法】
1.Mb-KBFに対応する平滑化アルゴリズムmodel-based kernel Bayes’ smoother (Mb-KBS)は未開発であった.そこでMb-KBSアルゴリズムを開発し,Stochastic Volatility モデルの場合に有効性を検証した.関連手法 (Mb-KBF, nonparametric kernel Bayes smoothing)と比較して隠れ状態の推定精度 (RMSE)が高くなる結果を得た.本アルゴリズムは4つの超パラメータのチューニングを必要とするが,超パラメータを変化させたときのアルゴリズムの振る舞いの詳細な検証を行い,また直観的に分かりやすい可視化を行った.
2.状態遷移過程時に大きな外れ値ノイズが発生する場合,加法的ガウスノイズモデルを用いた学習より,加法的コーシーノイズモデルを用いた学習が有効と考えられる.しかしそのアルゴリズムは未開発であった.そこで状態遷移過程時に大きな外れ値ノイズが発生する状況に対応するため,加法的コーシーノイズモデルとコーシーカーネルの共役性を組み合わせたMb-KBFを開発した.またコーシーカーネルのときに点推定アルゴリズムを開発した.数値実験の結果,提案手法は加法的ガウスノイズモデルを用いた学習より,隠れ状態の推定精度 (RMSE)が高くなる結果を得た.