抄録
Offer Organization: 日本学術振興会, System Name: 科学研究費助成事業 基盤研究(C), Category: 基盤研究(C), Fund Type: competitive_research_funding, Overall Grant Amount: - (direct: 3200000, indirect: 960000)
本研究に先行してリモート演劇<新竹取物語>におけるインタラクティヴ・アートの実験を行った。これは2021年3月7日に埼玉県越生町の醸造所「越生ブリュワリー」で市民向けに開催した実空間と遠隔空間から演劇を鑑賞するイベントである。センサーを組み込んだ道具の演者や観客による操作、劇のライブストリーミングを見る鑑賞者からのコメント入力等に応じて変化する映像や音声によるインタラクティヴ・アートを舞台美術として使用した。今年度はこの実験をめぐって、①パフォーマンスとメディア・アートを融合させたパイオニアの作品調査、②インターネットを介して接続した実空間と遠隔空間におけるインタラクティヴ・アートの可能性に関する思考実験、③<新竹取物語>を実際に上演することで得られた知見についての考察を行い、書籍『観客と共創する芸術Ⅱ』所収の論文「"共創する芸術"とインタラクティヴ・アート-、『新竹取物語』の実験」(15-47頁)として発表した。
また、メディア・アートの展覧会「調布メディアアートラボVision in Motion 2021」を監修し、調布市文化会館たづくりにおいて児玉と児玉研究室学生による本研究のテーマに沿った6つの作品を展示した。展覧会にはコロナ下ではあったが市民約300名が参加し、「動き」や「インタラクション」を伴う作品の鑑賞に関するアンケート調査を行うことができた。("Vision in Motion"は、メディア・アートのパイオニアであるアーティスト、モホイ=ナジの書籍タイトルを参照している。)調布メディアアートラボ用に新たに制作された2つのVR作品に関してインタラクション2022で発表を行い、視線誘導の効果を持たせた画像を視線を入力として動かすインタラクティヴ・アートに関する論文を芸術科学会の論文誌に発表した。