抄録
Offer Organization: 日本学術振興会, System Name: 科学研究費助成事業 基盤研究(C), Category: 基盤研究(C), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 3300000, indirect: 990000)
2021年度では,学習者自身で学習計画の立案, 学習の遂行,学習の振り返り,の学習サイクルを回すための学習計画作成支援システムを開発した.本システムでは,学習者自身で計画通りに学習でき,かつ,学習目標を達成できる学習計画を作成する能力の向上を目的とし,学習計画の登録だけでなく,過去の学習計画や学習状況の振り返りを支援する機能も有している.また,数学学習の振り返りの質の向上を目的としたプロンプト(望ましい行動を引き出すための問いかけ)を設計し,設計したプロンプトを実装したチャットボットを開発した.プロンプトを設計する際には,2018年度前期と後期に記入された確認テスト後の振り返り1,611件を分析し,振り返りの質が学習者の理解度の向上に関係があることを示した.
開発したシステムを研究代表者が担当する授業「情報基礎数学」で利用した結果,学習計画作成支援システムについては,ダッシュボードと関連付けて振り返りをさせることで,過去の学習計画や学習記録等のデータに基づいて,より実行可能性の学習計画を作成できるようになったことが示唆された. また,チャットボットを利用したことにより,振り返りシートを利用して振り返りをさせていた2018年度の振り返りと比べて,振り返りの質が向上していたことが示唆された.今後は,記入された振り返りの質を機械学習により自動的に分析し,振り返りの質を高めるプロンプトを動的に提示できる機能を開発し,個別最適な学びの支援につなげていきたいと考えている.