抄録
Offer Organization: 日本学術振興会, System Name: 科学研究費助成事業, Category: 基盤研究(B), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 13500000, indirect: 4050000)
本研究はオーロラによる極域熱圏の加熱(温度上昇)と膨張(上昇流発生と水平風加速)との関係を観測データから解き明かすことを目的としている。これまでの理論・シミュレーション研究によって、この加熱と膨張の定量的理解の根源は数十~百km規模(メソスケール)のオーロラと電離圏イオン速度の空間構造にあることが示された。しかし電離圏・熱圏・オーロラの同時高分解能観測(とりわけ熱圏観測)の難しさから、観測実証はできていない。
本事業の開始以降、北欧で運用する光学干渉計(FPI)、オーロラカメラ(ASI)、欧州非干渉散乱レーダー(EISCAT)を用いた観測実験を実施してきた。その活動で取得したデータとともに、過去10年以上にわたり蓄積された観測データの解析を行った。
本科研費予算を用いて北欧の観測施設を訪問し、メンテナンスを行うことで装置を最良の状態に維持した。その結果、継続的に良好なデータを取得できた。1-2年後に本格運用が始まるEISCAT_3Dレーダーとのより良い共同観測体制を構築するために、本科研費予算を使って人員を現地に派遣し、光学観測装置の設置拠点を移動させた。
観測実験およびアーカイブされたデータの解析研究から、例えば、熱圏風速の地磁気活動度と惑星間空間磁場に対する依存性、磁気嵐に伴う過去最大の風速を査読付き誌上論文に発表した。これら以外にも成果リストに記載したように多数の論文・学会発表を本科研費予算を用いて実施した。