抄録
Offer Organization: 日本学術振興会, System Name: 科学研究費助成事業, Category: 基盤研究(B), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 8200000, indirect: -)
本研究は、気体の非線形屈折率を空間・時間の両面から波長変換法に応用し、真空紫外から赤外の光領域全域に渡る超広帯域な光強度のレーザー光の発生を行うことを目的とした。出力2TWのフェムト秒レーザーパルスを用いて気体中に自己束縛チャネルを形成し、高い光強度と長い相互作用長を実現した。このチャネル中での自己位相変調、4光波混合を利用して波長150-1650nmのスペクトル範囲で、コヒーレント光を得た。得られた光強度は真空紫外域で100MW/nm、紫外から赤外域で1GW/nmであった。ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンの異なる希ガス中のスペクトル強度、スペクトル帯域を測定した。同時に、ガス圧力、励起レーザー光強度に対する依存性を測定した。相互相関法を用いて、各波長の群遅延時間をフェムト秒の時間分解能で測定し、可視・赤外域では200fs以下のパルス幅を持つことを明らかにした。ビームの遠視野像を測定し、ビーム拡がり各は1mrad以下でありレーザーと同様の集光性能を持つことを示した。スペクトルの制限要因を考察するため、固体中における自己束縛実験と比較を行い、気体では2桁高い変換効率が得られること、非線形屈折率の大きさよりもイオン化エネルギーの大きさや屈折率分散がスペクトル幅を制限することを示した。自己位相変調に加え4光波混合による光パラメトリック増幅の位相整合条件を考察し、超広帯域光発生の位相整合条件について明らかにした。