抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research, Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (A), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 34600000, indirect: 10380000)
燃料電池白金触媒を合金化すると高活性化する。本研究では、この高活性化の要因が、電荷移動がおき、電子密度が変化するためなのか,構造が変化し、状態密度が変化するためなのかをしらべる。 そこで単結晶基板上にPdを1層から複数層載せ、その上のPtの結合距離と活性の関係を調べて、上記の学問的問いの回答を得る。
本年、いくつかの成果を得た。
PtをAu表面にSLRR(Surface Limited Redox Replacement )法でPtをAu(111)表面につけて、還元後の構造をしらべた。Pt-Ptの伸長が観測されないという結果がえられた。一方PdをAu(111)につけたものでは、Pd-Pdの伸長が観測された。 現在PtとPdの違いについて検討を加えている。一方、Arc Plasma 法で調製したPtAu合金ナノ粒子では、Au-Auが異常に短くなるという特異な現象を見出した。この時にPtAu合金ナノ粒子はPtAu合金をCoreとし、PtをShellとする構造をとっていることを見出した。一方、高電位にして、高輝度X線を照射すると、Pt Shellが選択的に溶け出すX線誘起Pt溶解現象を見出した。その結果Pt Shell により隠れていたPtAuナノ合金が表面に露出する。この時にAuーAu は通常予想されるAu-Auの結合距離まで回復することが分かった。この結果からPtのShellの強い表面張力がAu-Au の結合距離を異常に短くしたことが分かった。
こうした合金系を通常のXAFS解析を行うと情報量が足りず、無意味な解が得られることが多い。これを避けるため拘束サラーサーチ法を開発した。PtRuの構造解析に成功し、Cluster-in-Clusterであることを見出した。この研究を通じてサラサーチ法の妥当性を示す理論的バックグラウンドとしてUniform Prior Probability 原理を提案することができた。また、反応解析用の回転電極も整備した。