抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (B), Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 13300000, indirect: 3990000)
2021年度はプロファイル,トレースそれぞれの予測技術の開発を行った.それぞれの開発状況を以下にまとめる.
プロファイル予測に関しては,プロファイルに含まれる実行時情報の中で関数コール回数とキャッシュミス数に着目し,それぞれの実行時情報を予測する手法を開発した.具体的には,少ないコア数,小さな問題サイズで取得したプロファイルを用いて当該実行時情報を予測するモデルをフィッティングし,フィッティングにより得られたモデルを用いて多いコア数,大きな問題サイズで当該プログラムを実行した際の当該実行時情報を予測する.予測に使用するモデルとして,線形関数,指数関数など複数の関数を組み合わせたモデルを新たに開発した.NPBを用いて評価を行ったところ,小さな問題サイズかつ少ない並列数の実行結果から大きな問題サイズかつ多くの並列数の実行結果を予測する場合において,高い精度で予測できることを確認した.また,提案手法により,プロファイル取得に要するコストを大幅に削減できることを確認した.なお,実験にはTSUBAME3.0を使用した.
トレース予測に関しては,タイムスタンプ予測技術の開発を行った.具体的には,先行研究で提案されているタイムスタンプ予測手法を分析し,通信関数の呼び出し回数が並列数だけでなく問題サイズにも依存するアプリケーションに対して予測精度が悪化することを明らかにした.また,上記の問題を解決するために,並列数だけでなく問題サイズも用いて通信関数の呼び出し回数を予測するモデルを新たに考案し,このモデルを用いてタイムスタンプ予測を行ったところ,通信関数の呼び出し回数が問題サイズにも依存するアプリケーションに対して先行研究の手法よりも高い予測精度を示すことを確認した.