抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research, Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C), Fund Type: competitive_research_funding, Overall Grant Amount: - (direct: 2000000, indirect: 600000)
以下の2点がこれまでの研究実績である.
(1.佐藤超函数論に基づく関数近似、数値微分および数値不定積分)佐藤超函数論は複素関数論に基づく一般化関数の理論であり,超函数とよばれる一般化関数を定義関数とよばれる複素解析関数の実軸上の境界値の差で表す.そして,通常の関数も,標準定義関数という定義関数を構成することにより超函数として表すことができる.本研究ではこのことに着目して関数近似・数値微分・数値不定積分を行う方法を考案した.具体的には,近似の対象とする関数に対し,標準定義関数を数値積分および連分数を用いることにより数値的に求め,それを用いて関数近似を超関数として与え,さらに,標準定義関数の導関数・原始関数をもちいて数値微分・数値不定積分を与える.そして,数値実験により本方法の有効性を確かめた.本研究の成果は国内学会で口頭発表し,和文誌に論文投稿した.
(2.IMT型変数変換を用いた数値不定積分および第2種Volterra型積分方程式の数値解法)数値計算において変数変換を用いた技法は数値積分でよく用いられてきた.ところで近年DE変換とよばれる変数変換は,Sinc近似という関数近似の技法と組み合わせて,数値積分以外の数値計算(積分方程式、微分方程式など)に用いられるようになった.それに対し本研究では,数値積分で用いられているもうひとつの変数変換「IMT型変換」について,周期関数に対するSinc近似と組み合わて数値不定積分および1次元第2種Volterra積分方程式に応用する数値計算法を考案した.そして,数値実験および理論誤差解析によりその計算法の有効性を示した.本研究の成果について,数値不定積分法は国内学会で口頭発表し和文誌に論文投稿して採録された.積分方程式の数値解法は国内学会で口頭発表した.