抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research, Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 13100000, indirect: 3930000)
本年度は計画に従い1)PIMを利用できるJava処理系の試作,2)ユースケースの研究によるPIMのアプリケーションの構成法の調査,3)シミュレーションによる性能評価のための調査を行った.また,今後計画しているPIMに適したプログラミング言語機能の設計や,実装の高性能化のための基礎研究として,4)メモリアロケータの研究と5)データ構造の自動変換の研究を行った.さらに,本研究を進める中で6)PIMをセキュリテーの強化に応用するアイデアの着想を得たため,その研究も行った.
1)では,「データのあるところで計算する」,「マネージド言語によりシームレスに計算する場所を変える」という概念の検証のために,メモリ内のプロセッサ(メモリプロセッサ)上で動作する簡易なJavaインタプリタと,CPU上で動作するJavaプログラムのオブジェクトのメソッドの実行を,そのオブジェクトを格納するメモリのメモリプロセッサ上で実行する仕組みを試作した.2)では,B-木を応用した探索木のプログラムをPIM向けに開発した.3)では本研究で利用しているPIMであるUPMEMの開発元が公開しているソースコードを調査し,メモリモジュールとメモリアドレスの対応関係をどのように扱うか検討した.また,他の研究グループで開発されたシミュレータを調査した.4)では,通常のDRAM,メモリプロセッサが搭載されたメモリ,スワップ対象のメモリのように,物理的または論理的に特徴の異なるメモリを混載するシステムに向けメモリアロケータの研究を行い,部分領域とサブアロケータを対応させる方法を提案した.5)では,オブジェクトを要素とする配列を選択的に自動的にStructure of Array形式に変換する研究を行った.6)では,これまで研究されていたGPUを使ったホストメモリの監視による信頼性の向上をメモリプロセッサを使っても行えることを示した.