抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research, Category: Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 96100000, indirect: 28830000)
2022年度は、散乱・ゆらぎ特性のデータベース化およびモデリング,散乱媒体背後の透視実験に向けて,下記の項目を実施した。
(1)空間位相変調器により大気揺らぎを付加した単一画素イメージングの光学系を構築し,再構成時に深層学習を利用することにより,散乱・揺らぎを除去可能な透視イメージングを基礎実証した。また,散乱・揺らぎの解析とモデリングに活かすために,深層ニューラルネットワークの層構造の寄与を解析し,考察した。(2)複素振幅分布を高速に測定可能な波面センサに向けて,ホログラフィック光相関システムと単一画素イメージングを融合させた光相関デジタルホログラフィをシミュレーションにより実証し,実験系の構築と基礎実験評価を行った。(3)高速波面測定が可能な光相関デジタルホログラフィの実装に向けて,光相関システムの光学デバイスを改良し,安定化を行った。また,2022年12月に光相関デバイスインターフェイスが国際標準化として承認された。(4)共通光路デジタルホログラフィと位相シフトデジタルホログラフィを用いた新たな揺らぎ・散乱除法を,新しい光導波路により実装し,実験により適用範囲を考察した。
(5)薄い散乱物体について散乱光の偏光状態分布を撮影するにあたって,撮影方法が空間分解能に与える影響を検討し,定量的な結果を得た。不可分性を評価する指標についても検討を進め,従来のコンカレンスに代えて「内在的コンカレンス」を用いるべき場合があることが分かった。
(6)揺らぎ媒体背後の透視・近赤外波長帯等を含む多波長での解析に向けて,光空間通信への適用を想定し,短波長での基礎的な光波伝搬シミュレーションを構築した。さらに基礎実験に向けて実験環境に合わせたシミュレーションの改変を進めた。