抄録
Offer Organization: Japan Society for the Promotion of Science, System Name: Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C), Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C), Fund Type: -, Overall Grant Amount: - (direct: 3200000, indirect: 960000)
2021年度は,ネットワークの動画配信サービスを対象として,以下の研究を実施した.
1.高負荷時にも配信サービスが停止しにくいキャッシュサーバの設計
ユーザからのリクエスト量の時間変化分を予測し,高負荷時には配信する動画の画質を自動的に低下させる方式を採用する.動画のキャッシュサーバは,通信負荷に合わせてより重要なデータのヒット率が向上するように,画質毎の優先度付きキャッシュ制御を行う.提案方式を組み込んだコンテンツ配信ネットワーク(CDN)シミュレータを作成し,優先度付きキャッシュ制御方式の有効性を考察した.実験の結果,優先度付きキャッシュは従来方式のユーザQoEを改善できることを確認した.また,モバイルデバイスで構成する分散協調キャッシュとの併用についても検討した.
2.FPGA搭載型キャッシュサーバの設計
動画配信ネットワーク用のキャッシュサーバにFPGAボードを搭載し,FPGAに実装する専用ハードウェアによってネットワークの通信プロトコル処理,コンテンツ検索,メモリ(DRAM)やストレージ・アクセスを実行する.FPGA実装の目的は,キャッシュ制御処理の低遅延化,低消費電力化である.2021年度は,FPGAに実装するキャッシュ制御ハードウェアを試作し,まず単発のユーザリクエストを処理する実験を行った.予備実験の結果,FPGAを用いたキャッシュ制御のハードウェア化によって,ユーザリクエスト処理の低遅延化が実現できる見通しを得た.