専門
東京大学大学院工学系研究科(〜2015年9月) 品質工学的アプローチから医療・介護分野における様々な方法論開発を行った。個別課題の例として転倒・転落事故防止モデルの開発では、福岡県にある1000床規模の急性期病院で、リスク因子・対策の構造化、ビッグデータ解析を経てアセスメントシステムを再設計し、2015年4月より病院情報システム上で実装し、事故防止および負荷低減を両立した。 規模の大きなプロジェクトとしては、固有技術の観点から、クリティカルパスの一種である患者状態適応型パスの研究開発を進めた。2008年度から事務局長として運営に携わり、約200名の医療者の専門知識を可視化・構造化・標準化してパス構築を進め、その過程で標準化の方法論を整理した。 管理技術の観点から、サービスの質保証を実現するための組織的な仕組みである質マネジメントシステムの研究開発を進めた。介護施設での体系全体を整理した。病院における日常管理の方法論を設計し、検査部門に実装してサービスの質向上とスタッフ教育を両立した。また、過去の不具合知識を構造化し、プロセスの改善・不具合予測を行うための方法論の設計を行った。 国立成育医療研究センター(2015年10月〜2022年9月) 小児用医薬品の処方実態、安全性、適切な用量に関する情報を収集し調査を行い、添付文書などへフィードバックする社会システムの実装事業に携わった。全国11の小児医療機関と37の小児クリニックの電子カルテおよび問診システムから情報を収集し、オープンソース化への準備を進めた。 汎用的なデータ構造を有する情報流通基盤の発展的活用として、2016年10月よりAMED研究事業に参画し、次世代型PHR環境の構築に携わった。個人の健康・医療・介護情報を個人が一元管理し、社会に提供し、最終的に個人に還元される環境整備を進め、10以上のアプリケーション・サービスとの連携を実現した。また、2018年12月より開始した戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に参画し、情報流通基盤を基にしたAI間連携を実現するリファレンスアーキテクチャの初期設計に携わった。 電気通信大学(2022年10月〜) これまでは、個別課題に対する研究を追求し、現場で求められる社会実装のプロジェクトを進めてきた。精緻な社会システムを実装するプロジェクトに携わり、実現してきた。国民一人一人の健康・医療・介護履歴からより良い提案を創出できる環境の社会実装と分析を実現するためには、基盤となるシステム設計、セキュリティ含めたデータの流通制御が肝要である。 本学では、これまでの研究をベースとして、社会システムの実現に貢献していきたいと考えている。